1 茅野市スポーツ協会とは
茅野市スポーツ協会は長野県茅野市で活動しているNPO法人(特定非営利活動法人)です。
スポーツを振興して市民の体力向上とスポーツ文化の高揚を図り、民主的で文化的な社会の建設に寄与することを目的として、事務所を茅野市運動公園総合体育館内に置き、その目的を達成するためにスポーツ振興を図る特定非営利活動を行っています。

2 組織と役員
現在のスポーツ協会の組織は、会長1名、副会長3名、専務理事1名、常任理事6名の役員と、監事2名、事務局員1名の体制となっています。常務理事はそれぞれ、総務委員、市民スポーツ振興委員、施設委員、競技力向上委員、スポーツ少年団育成委員の委員長を兼ね、その他に会計担当、学識経験者を置いています。
年1回の総会、年4会の理事会、役員会、各委員会とそれぞれ活発に活動しており、様々な催し物が年間を通して主催されています。
※ 役員名簿
3 茅野市のオリンピック選手
茅野市出身のオリンピック選手は、記憶に新しいところでは、平成30年(2018年)平昌冬季オリンピック女子500m金メダリストの小平奈緒がいます。茅野市の冬は雪が少なく寒さが厳しいのが特徴で、昔からスキーよりもスケートの方が盛んな土地柄です。そのため茅野市のオリンピック選手の第1号は、昭和27年(1952年)オスロ冬季オリンピックに出場したスケートの五味芳保で、以降スケートのオリンピック選手の総勢は10人を数えます。スケート以外のオリンピック選手はバレーボール男子の井上謙が昭和63年(1988年)ソウル夏季オリンピックに出場しており、また、志鷹昌浩がチェアスキー競技で平成6年(1994年)リレハンメル冬季パラリンピックから3回連続で出場しています。
スポーツ協会としても各団体の競技力向上を目標としており、早い段階での選手育成を目指し、13種目有るスポーツ少年団単位団についても、育成委員会等でバックアップできる体制を整えています。
4 構成団体
スポーツ協会に所属する団体は、発足時から増減を繰り返し、令和3年(2021年)現在29種目の協会が活動しています。
※ 加盟団体
5 茅野市スポーツ協会が行う事業
(1)茅野市総合体育大会
茅野市スポーツ協会に所属するそれぞれの団体が大会長を市長として、4月から翌年の3月までの間に大会を行います。その総合開会式は6月第一日曜日に、全ての団体が集合し合同開会式が開催されます。茅野市では1市民1スポーツを奨励していて、レベルの高い大会から、初心者が気軽に参加できる大会まで、数多くの種目があります。
(2)茅野市民スポーツ祭
10月のスポーツの日に合わせ、各協会所属の会員が集い「市民がスポーツに親しむ日」ということで、茅野市総合運動公園陸上競技場で開催されます。大玉送りや玉入れ、十人十一脚、長縄跳び等の「茅野ギネスに挑戦」コーナーもあり、子供からお年寄りまで沢山の協会員が集まり、スポーツを楽しんでいます。
(3)各種教室
スポーツ協会主催又は共催の各種スポーツ教室を行っています。中でも、東海大学駅伝部の両角速監督が茅野市出身ということもあり、同部が合宿で茅野市を訪れる際、走り方を学ぶ教室を開いてもらっています。市民だけに限定していないため、諏訪地方から大勢のランナーが集まり、現役箱根駅伝ランナーから手ほどきを受けられるため、大変好評です。ちなみに茅野市の白樺湖は湖周ランニングコースがあり、標高1,200mで高地トレーニングになり、また、夏も涼しい気候のため、東海大学の他にも多数の大学駅伝部が合宿に訪れています。
かつては平成元年(1989年)に、当時三段跳び世界記録保持者のW・バンクスを招いて陸上競技教室を開いたり、元プロ野球選手から手ほどきを受ける等、様々なスポーツ教室が開催されています。
(4)スポーツ体験実践発表会
平成19年(2007年)の第1回から13回を数えるこの発表会は、市内の小学生、中学生、高校生、大学生、社会人が、スポーツを通して体験又は実践したことについて、茅野市教育委員会、地元報道機関等の皆さまを審査員に迎え、持ち時間4分の弁論大会方式で行われます。毎年11月に行なわれ、自身が行なっている競技が、自身の生活においてどのような影響を与えているか、競技を行って良かった点等が発表され、多くの市民が視聴に訪れます。
(5)表 彰
スポーツ協会では表彰規程が定められており、4月の総会と、10月の市民スポーツ祭で会長より授与されます。内容は、長年にわたりスポーツ協会の役職に従事し、誠実熱心に体育、スポーツの振興に貢献した者に対し功労賞を与え、県大会優勝、ブロック大会(北信越・東海5県大会等)3位以内、全国大会8位以内の者に対しては栄光章を与えます。
特に栄光章については、全国大会で活躍する選手が多く、毎年多数の受賞者があります。
(6)体育施設一斉清掃
毎年春・秋の2回、茅野市総合運動公園を協会員全員で、日頃の感謝の気持ちを込めて一斉清掃を行います。各協会下部のスポーツ少年団の選手から、指導員・顧問等も参加し、1,000人を超える参加者が集まり、盛大に清掃が行われます。
スポーツマン精神に則り、分担し合いながらてきぱきと作業を行います。
(7)スポーツ少年団
茅野市スポーツ少年団は昭和63年(1988年)に結成され、現在は13単位団で活動している。5月の結団式では目標達成シートを配布し、1年の目標、5年後の目標等を記入し、翌年2月の修了式に1年間の成長を指導員とともに確認を行ないます。
また、茅野市スポーツ少年団では、競技力の向上だけでなく、相手を思いやれる心や、感謝の心を持って大会に出場するようメンタル面での指導に力を入れています。
6 スポーツ協会の今後
平均寿命が伸び、元気な高齢者が増えてきているため、各競技団体においても高齢化の波には逆らえません。また、スポーツ自体の多様化により、団体に属するよりも個人又は気の合う仲間での活動が増え、スポーツ協会に所属するメリットの希薄化も目立つようになってきました。
今後のスポーツ協会の取組みは、旧態依然としたものではなく、抜本的な対策も必要ではないでしょうか。そして誰もが進んで携わってもらえるようなスポーツ協会にしていかなければならないと考えます。
茅野市・茅野市教育委員会では、平成30年(2018年)を初年度とした5ヶ年計画である「茅野市スポーツ推進計画」を策定しています。スポーツ協会は行政の一翼を担う団体として、責任感と使命を持って運営することが望まれています。